あなたは大学生の学生生活費をご存知でしょうか。
日本学生支援機構の学生生活調査(令和2年度)によると
年間181万円です。
(※ 学費115万円、生活費66万円)
つまり、4年制大学だと724万円かかります。
また、あくまでも「平均」なので
- 私立
- 理系
- 一人暮らし
これらの要素が加わるとさらに資金が必要になります。
え?こんなにかかるの?
そんな金額準備できないよ。。。
…と不安になってしまいますよね。
ただ、大学、専門学校といった高等教育への進学率は83.8%となっており、
決して無視できるものではありません。(学校基本調査より)
そんな時考えなければならないのは
奨学金の活用です。
奨学金って借金でしょ?
借金してまで進学する必要があるの?
しかし、実際に高等教育機関の学生120万人が奨学金の貸与を受けています。
これは34%(2.9人に1人)が奨学金の貸与を受けているという計算になります。
(日本学生支援機構より)
つまり、奨学金を活用して進学する時代になっているということです。
この現状が良いかどうかはさておき、
奨学金について知っておくだけでも損はしないでしょう。
奨学金を活用することで、進学の選択肢が広がる可能性がありますからね。
今回は日本学生支援機構の奨学金についてみていきましょう。
給付型の奨学金?
日本学生支援機構の奨学金では
令和2年度から新制度が導入されました。
それが以下の2つです。
- 給付型の奨学金
- 授業料減免制度
① 給付型の奨学金は
その名のとおり、給付される奨学金です。
つまり、返済する必要がありません。
② 授業料減免制度は
「入学金や授業料を払わなくていい」など負担を軽減する制度です。
この二つを活用すると
例えば住民税非課税世帯であれば、
- 給付型奨学金91万円
- 授業料減免70万円
年間合計161万円の支援をうけることができます。
ここで思い出してほしいのは
大学1年間の学資生活費です。
いくらだったか覚えていますか?
そう181万円です。
つまり、奨学金制度を活用することで、
実質負担額は20万円となります。
実際にこの支援により、
住民税非課税世帯の進学率は10%上昇しました。
(※ 文科省の推計)
なお、住民税非課税世帯だけでなく、
所得に応じてこの支援制度を受けることができます。
奨学金は経済的に困窮した世帯だけ?
ここまでの話で
奨学金は経済的に困窮した世帯だけしか活用できないんでしょ?
と感じる人もいるかもしれません。
ただ、実際には
4人世帯で1,100万円以内の収入であれば、第二種奨学金を借りることができます。
第二種奨学金というのは有利子の奨学金です。
- 給付型奨学金 → 給付(返済不要)
- 第一種奨学金 → 無利子
- 第二種奨学金 → 有利子
有利子かぁ。返済が不安だなぁ。。。
このように、ためらいを感じる人も多いでしょう。
当然有利子より無利子、無利子より給付の方がいいですよね。
実際に約3割が「返済が不安だから」として、奨学金の活用を諦めています。
しかし、有利子といっても、その利率をご存知ですか?
- 固定金利:0.268%
- 変動金利:0.004%
住宅ローンを組んでいる人や、投資をしている人ならわかると思いますが、
これ
めちゃくちゃ低金利です。
「有利子だから」と敬遠せずに、柔軟に考えてもいいかもしれませんね。
実際に返済シミュレーションをしてみました。条件は以下のとおり。
- 2,400,000万円借りる
- 15年で返還する
- 固定金利(0.268%)
借入額2,400,000円に対し、返還額は2,451,902円です。
つまり、15年の利子は51,902円(月288円)です。
十分検討の余地はありますね。
まとめ
- 大学生の学生生活費は181万円
- 大学、専門学校といった高等教育への進学率は83.8%
- 34%(2.9人に1人)が奨学金の貸与を受けている
- 給付型の奨学金や授業料減免制度を活用すべき
- 「経済的に困窮した世帯」以外も検討の余地あり。
奨学金に頼らないでも安心して進学できるのが一番です。
ただ、奨学金を活用しないと、進学できない人がいるのも事実です。
このような制度は知らないと活用できません。
自分に関係ないと思っている人も、知識として知っておくだけでもどこかで役に立つかもしれませんね。
以上参考になればうれしいです。