全国保証(7164)の業績・財務状況について

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こんにちは

配当おじさんです。

今回は、全国保証(7164)について解説します。

全国保証は、『10期連続増配・株主優待あり』といった魅力的なポイントがたくさんあります。また、中期経営計画も発表されましたね。

以下の観点から見ていきます。

  1. 売上・営業利益はどうか
  2. 配当推移・配当性向はどうか
  3. 割安性(PER・PBR)はどうか
  4. 収益性(ROE)はどうか
  5. 財務健全性(自己資本比率・CF)はどうか

データはIR BANK – 企業分析・銘柄発掘からの引用です。

また、個別銘柄について投資を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いします。投資は自己責任です。

概要

全国保証(7164)は信用保証業務・損害保険の代理業務・信用調査業務を行っている会社です。

特に、住宅ローンの保証業務がメインですね。

金融機関の子会社等が共同出資で設立した会社ではなく、「独立系の保証会社」であることが特徴の一つです。



4/14現在株価は4,925

配当利回りは3.00%1株148円

配当は年1回(3月末)のみであることに注意

チャート 7164(東証プライム)全国保証/マネックス証券 (monex.co.jp)



また、株主優待(カタログギフト)もあります。

100株以上保有期間が
1年未満:3,000円相当のクオカード
1年以上:5,000円相当のクオカード、または5,000円相当のカタログギフト



配当利回りは0.6%(3年以上1.01%)、総合利回り3.06(4.01)%となります。

長期保有で金額が上がるため、長期保有を目指しやすいですね。

ただ、優待はいつ廃止されるか分からないので、少し怖いです…

自社製品ならともかく、クオカードは廃止されやすいと考えています。

連続増配!配当性向も問題なし

連続増配中!

2023年の配当は148円(予定)です。

ここでのポイントは2つです。

  1. 減配していないか(安定性)
  2. 増配しているか(成長性)

赤の棒グラフを見てわかるように、右肩上がりに毎年増配を行っています。

コロナ渦において減配していない点も良いですね。



EPSは右肩上がり、配当性向も70%未満

1株当たりの純利益を意味する「EPS」も右肩上がりで、年々増加しています。



配当性向も上昇傾向にありますが、まだ33%なので問題ありません。



なお、配当性向は「純利益の中から配当金をどのくらい支払っているか」を示しています。

一般的に70%未満であれば健全だと言えます。

「自分の給料の中から、お小遣いをどれくらいあげているか」と考えるとわかりやすいかもしれません。

少ないと(株主から)文句言われるし、多すぎると自分の首を絞めてしまいますよね…

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詳しくは





売上高・営業利益は右肩上がり

売上高・営業利益は基本的には右肩上がりです。

共に安定して増加傾向にあります。

「営業利益の上がり幅が少なくなっていること」は若干気になりますが…



PERの観点では割安

割安性を測る指標として、PERとPBRを見ていきましょう。

PERは11.6倍

PERは株価 ÷ 一株あたり当期純利益で算出できます。

基本的に15倍未満だと割安だといわれています。



全国保証は11.6倍なので、割安水準にあります

また、10年平均は14.7倍なので、近年でも割安水準にあります。

PBRは1.8倍

PBRは 株価 ÷ 一株当たり純資産で算出できます。

PERは純利益で見るのに対し、PBRは純資産で見ます。



1倍を下回っていると割安と言われています。



全国保証は1.8倍なので、PBRの観点からは割安とは言えません。

最近よく耳にする「低PBR銘柄」ではないですね。





ROEは15.1%(収益性○)

ROEは企業の収益性を測る指標で、当期純利益 ÷ 自己資本で算出できます。



ROEが高いほど自己資本を効率よく使い、利益を生み出しています。

一般的に10%以上だと、高ROEだと捉えられます。



全国保証は15.1%で、収益性の高い企業だといえるでしょう。

ただし、近年右肩下がりになっている点は気になりますね。

自己資本比率が高まっていることも要因の一つだと思いますが。

自己資本比率は若干低め

自己資本比率は、中長期的な財務安全性を測定する指標です。

自己資本 ÷ 総資本で算出できます。

要するに「資産に対して、自分の資産はどれくらいか」ということを示しています。



一般的に60%以上だと安心とされています。



ただ、その他金融や不動産銘柄は自己資本比率が低くなる傾向にあります。

また、右肩上がりでの44%なので、神経質にならなくてもよさそうですね。



営業活動によるCF



ポイントは2つ

  1. 営業活動CFが右肩上がりか
  2. 3つのCFの組み合わせはどうか

営業CFは右肩上がり

営業CFは多少上下するものの、

ここ10年間黒字で、長期的に見て増加傾向です。



3つのCFの組み合わせ

パターン営業CF投資CF財務CF評価
+ A
+ + B
+ + B
+ + + B
+ + C
+ C
+ C
D



3つのCFは①にあたります。

営業CFはプラス、投資CFはマイナス、財務CFはプラスの状態です。





懸念点

  1. 人口減少・世帯数減少
  2. 物価高騰
  3. 金利の上昇

人口減少に伴い、住宅ローンを組む人は減っていくことが予想されます。さらに、近年の物価高騰により、住宅を購入する人が減少することも考えられます。

また、住宅ローン金利の上昇に伴い、住宅ローン市場は落ち込むことが予想されます。

金利が上がると、住宅ローンの返済負担が増加し、利用者が減少する可能性があります。さらに、新規に住宅ローンを組む際の借り入れ条件が厳しくなる可能性もあります。

中期経営計画の中では「金利上昇は総合的に当社に良い影響を与える可能性がある」との見解ですが…

まとめ

全国保証は高い収益力、安定した財務基盤が魅力の銘柄です。

また、特筆すべきなのは「先にお金を集めるビジネスモデル」だということです。

ビジネスで最も難しい問題は「お金の回収」です。

なぜなら、いくら売り上げが上がっても、お金を回収しないと資金繰りに困るからです。

キャッシュインが先にあり、キャッシュアウトが後にくるため、多額のキャッシュを運用することができます。

  1.  先にお金を受け取る
  2.  受け取ったお金を運用する
  3.  事由が発生した場合のみお金を支払う

いろいろな懸念点はありますが、このような強みも鑑み購入しました。

絶賛含み損中ですが

以上参考になればうれしいです。

当ブログは一般的な情報を提供するものです。投資リスクを十分に理解し、最終的な判断は、自身の責任で行ってください。投資によって生じた損失や損害については一切の責任を負いません。