ふるさと納税って言葉は聞いたことあるけど、実際どんなものなのかわからないんだよね
どんなメリット・デメリットがあるの?手続きはどうすればいいの?
本記事ではふるさと納税制度についてわかりやすく解説します
目次
ふるさと納税とは
ふるさと納税とは簡潔にいうと、2,000円で返礼品がもらえ、税金も安くなるとてもお得な制度です。
自治体に寄付をすることで、自治体から特産品や宿泊券などの返礼品をもらえます。さらに寄付金分の税金について還付・控除が受けられる仕組みになっています。
3つのメリット・デメリット
次に、ふるさと納税をするにあたって、3つのメリット・デメリットをお伝えします。
メリット
(1)返礼品がもらえる
(2)税金の還付・控除が受けられる
(3)クレジットカード等のポイントが貯まる
(1)返礼品がもらえる
ふるさと納税は支払ったお金に対して返礼品がもらえます。
むしろ、返礼品目的でふるさと納税を利用している方がほとんどではないでしょうか。
返礼品は自治体によって異なり、お米やお肉などの食品類を中心に、様々な返礼品があります。
- お米
- お肉
- 飲み物(お酒やジュース)
- スイーツ
- 工芸
- 旅行券
- 家具家電 など
これ以外にも、ビーチでのフォトウェディングなどの「体験型の返礼品」もあります。
(2)税金の還付・控除が受けられる
ふるさと納税では、寄付した分を所得税や住民税から控除できる仕組みがあります。
「寄付金控除」として、寄付金額から2,000円を引いた金額を、所得税や住民税から控除できます。
具体的には、ふるさと納税40,000円を支払うと2,000円を引いた38,000円が住民税等から引かれます。
仮に住民税等が10万円だった場合、
100,000円ー38,000円=62,000円
この62,000円が支払うべき住民税になります。
(3)クレジットカード等のポイントが貯まる
ふるさと納税サイトに掲載している自治体のほどんどでクレジットカードが利用できます。クレジットカードのポイントもしっかり付与されます。
ふるさと納税の実質的な負担額は2,000円ですが、一時的には数万円の金額を支払うことになります。
例えば、1%還元のクレジットカードで5万円の寄附を行った場合は500円分のポイントが貯まりますので、とてもお得にふるさと納税をすることができます。
また、ふるさと納税に限ってポイント還元率が高く設定されているカードもあります。ポイント還元率が高い時期に集中してふるさと納税することで、より多くのポイントを獲得できます。
デメリット
(1)全員が対象ではない
(2)税金控除の手続きが必要
(3) 寄付金が戻るのは来年以降
(1)全員が対象ではない
ふるさと納税は所得税の還付や住民税の控除により、寄付金が返ってくる制度です。
逆説的に言うと、 所得税や住民税を納めていない人は寄付金が返ってきません。
そもそも控除される税金を支払っていないからです。
住民税が非課税の人などは控除が受けられず、「高額の寄付金を支払っただけ」ということになりかねません。
しっかりと自身の課税状況を確認する必要があります。
(2)税金控除の手続きが必要
ふるさと納税で寄付をしただけでは、自動的に控除されるわけではありません。ふるさと納税の控除を受けるためには、原則、確定申告が必要となります。
会社員や公務員などの給与所得者は年末調整があるため、確定申告をしたことがない人も多いでしょう。確定申告では添付しなければならない書類も多く、正直めんどくさいです。
しかし、後ほど紹介する「ワンストップ特例制度」を利用することで、確定申告の必要がなくなります。
(3)寄付金が戻るのは来年以降
ふるさと納税すると、①寄付金を支払い、②返礼品を受け取り、③寄付した翌年の住民税が控除されるという流れになります。
したがって、寄付した年に税金が安くなるわけではないという点に注意しましょう。
住民税はふるさと納税を行った翌年の6月以降に収める前年度の税金から控除されます。
例えば、2021年中にふるさと納税した場合、2022年6月からの住民税額が控除されることになります。
ふるさと納税の流れ
ふるさと納税のメリット・デメリットはわかったけどさ
実際どうやってふるさと納税するの?
ふるさと納税の流れは次の通りです。
1 寄付金額の上限を調べる
2 自治体に寄附する
3 返礼品、寄附金受領証明書を受け取る
4 税金控除を受ける
1 寄付金額の上限を調べる
まずは自分がいくら寄附できるのかを控除上限額シュミレーションで調べてみましょう。
ふるさと納税のポータルサイトのシミュレーターで目安を調べることができます。また、総務省のふるさと納税ポータルサイトの一覧表を参考にすることもできます。
シミュレーターの場合、自身の収入や配偶者の有無を入力するだけで、ざっくりとした目安を知ることができます。
上限以上の金額を寄付しても、税金控除できない場合があるため、しっかりと把握しておきましょう。
2 自治体に寄付する
次に、どこの自治体に寄付するか(どの返礼品が欲しいか)を決めます。
初めてふるさと納税を利用する方は、ふるさと納税ポータルサイトで「どの特産品が欲しいか」で調べる方法がわかりやすいです。申し込みもそのままできるため、とても簡単です。
ふるさと納税ポータルサイトで寄附金を払う方法は、Amazonや楽天のようなで買い物する手順とほぼ同じです。クレジットカードやコンビニ払いなどが選べます。
なお、ふるさと納税をするにあたって、自治体の窓口に直接行ったり、申込書を郵送・メール・FAXで送付する方法もあります。
その場合、寄付金を払う方法は自治体によって異なり、銀行振込や現金書留、窓口に直接持参、払込取扱票・納付書での支払いなどがあります。
3 返礼品、寄附金受領証明書を受け取る
寄付をした後、自治体から返礼品が送られてきます。
タイミングは自治体によって異なります。寄付人数が多くて遅くなる場合や、食品などは旬な時期に送ってくれたりする場合もあります。
また、自治体から寄附金受領証明書が届きます。
確定申告をし、税金控除を受けるために必要な書類になります。大切に保管しておきましょう。
なお、ワンストップ特例制度を活用する場合でも、1年間は保管することをお勧めします。
なぜなら、自治体が控除し忘れる場合もあるからです。実際に控除されたかは6月頃に確認できるため、そこまでは保管しておきましょう。
4 税金控除を受ける
最後に、ふるさと納税の控除を受けるための手続きについて説明します。次のどちらかの方法により手続きを行うことができます。
① 確定申告する方法
② ワンストップ特例制度を活用する方法
① 確定申告する方法
期限内に「寄附金受領証明書」を添えて確定申告をする必要があります。
確定申告の時期は自治体毎に異なるため、期間内に手続きを行う必要があります。具体的な申告書の記入方法等は、各自治体のの窓口や公式HPで確認しましょう。
確定申告が必要な例
- 6か所以上の自治体に寄付した人
- 自営業やフリーランスの人
- 年間の医療費が家族合計で10万円を超えた(医療費控除を行う場合)人
- 住宅ローン控除(初年度のみ)で確定申告をする人
なお、確定申告した場合、ふるさと納税した年の所得税の寄付控除分が控除され、翌年の6月からの住民税が控除されます。
② ワンストップ特例制度を活用する方法
ワンストップ特例制度を活用するためには、申請書類に必要事項を記入し、期日までに到着するよう自治体へ送付するだけで手続きが完了します。簡単ですね。
具体的には「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を記入し、マイナンバーカードおよび申請者本人を確認できる書類を提出する必要があります。
「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」 の記入例もありますし、難しい書類ではないので、すぐに記入できます。
ワンストップ特例制度を活用できる例
- 寄付先が5自治体以内の人
- 会社員や公務員などの給与所得者
- 確定申告しない人
- 年収2,000万円以下の人
なお、ワンストップ特例制度を活用した場合、 翌年の6月からの住民税が控除されます。
ふるさと納税のおすすめサイト
ふるさと納税に関するサイトはいくつかありますが、個人的には次の3つが、扱っている数も多くて、検索もしやすく、使い勝手もよかったです。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
本記事の内容についてまとめます。
ふるさと納税は2,000円で返礼品がもらえ、税金も安くなるとてもお得な制度 です。
メリットは次の3つです。
(1)返礼品がもらえる
(2)税金の還付・控除が受けられる
(3)クレジットカード等のポイントが貯まる
デメリットは次の3つです。
(1)全員が対象ではない
(2)税金控除の手続きが必要
(3) 寄付金が戻るのは来年以降
面倒な手続きも、ワンストップ特例制度を活用すればとても簡単です。
今年からぜひやってみてはいかがでしょうか。